


「座っている間は大丈夫なのに、立ち上がる瞬間に腰が痛む」という訴えは、腰痛患者様からよく聞かれます。
立ち上がり動作では、上半身を前へ移動させ、股関節や膝を使って身体を持ち上げます。腰痛への不安があると、この一連の動作がぎこちなくなることがあります。
PROTECは腰部にかかる上半身の重さを軽減した環境をつくり、動き方を確認するために活用できます。
同じ「立ち上がると痛い」という症状でも、実際の動き方はさまざまです。
机や太ももへ強く手をつく方、片脚へ体重を偏らせる方、腰を伸ばしたまま勢いで立つ方もいます。
問診では、低い椅子だけで痛むのか、長時間座った後に痛むのか、朝と夕方で違いがあるかなどを確認します。症状だけでなく、どの段階で痛みや不安が出るのかを見ることが大切です。
PROTECでは、専用ベルトで身体を支持し、腰部にかかる上半身の重さを軽減します。
その状態で身体を前後へ動かしたり、股関節を使った動作を行ったりします。通常の立ち上がりでは痛みへの警戒が強い患者様でも、支持された環境では動き方が変わる場合があります。
腰を動かすことへの恐怖が強いのか、股関節を使いにくいのか、左右どちらかへ体重が偏っているのかを観察する材料になります。
PROTECは、患者様を機器に乗せるだけで治療が完了するものではありません。
治療者が患者様の反応を確認し、症状に合わせて運動方向や動作範囲を調整することが重要です。痛みを我慢して大きく動かすのではなく、呼吸を続けられる範囲でゆっくり行います。
実施中に新しい痛み、しびれ、脱力などが現れた場合は、運動を中止して状態を確認します。
変化を確認する際は、椅子の高さ、足の位置、手の使い方などをできるだけそろえます。
治療前は両手をついていた方が、治療後には片手で立てたなど、動作の変化を具体的に記録します。患者様にも、「先ほどより身体を前へ移しやすくなっています」など、変化を分かりやすく伝えます。
小さな変化を共有することで、その後の運動療法やセルフケアの目的も理解されやすくなります。
治療後は、患者様が普段使っている椅子や生活環境についても確認します。
極端に低いソファ、身体から遠い位置にある手すりなどが、立ち上がりにくさへ影響している場合があります。必要に応じて、足の位置、身体の傾け方、手の使い方などを指導します。
PROTECで得られた動きやすい感覚を、実際の立ち上がりへ段階的につなげることが重要です。
株式会社メディカでは、PROTECの導入だけでなく、治療前後の評価や院内での活用方法についてもご相談を承っています。立ち上がり動作に悩む腰痛患者様への新しい治療環境としてご検討ください。