高齢者向けEMS活用法

― 筋肉量の維持と転倒予防を目的に ―


加齢に伴う筋力低下は、健康寿命を左右する重要な要素のひとつです。特に下肢筋群の衰えは、転倒や寝たきりのリスクを高める原因になります。
しかし、関節痛や体力の低下により「運動したくてもできない」という高齢者も少なくありません。そこで注目されているのが、EMS(Electrical Muscle Stimulation:電気筋肉刺激)による筋肉トレーニングです。


EMSでながら運動を実現


EMSは、皮膚に貼った電極パッドを通じて筋肉に電気刺激を与え、自発的な運動を行わなくても筋収縮を誘発できる技術です。
たとえば、太もも(大腿四頭筋)やふくらはぎ(腓腹筋)にEMSを使用することで、歩行や立ち上がり動作に関わる筋肉を安全に刺激できます。テレビを見ながら、読書をしながらでも筋肉が動かせるため、継続しやすい運動習慣としても優れています。


筋肉量の維持と転倒予防


EMSを継続的に使用することで、軽度の筋萎縮を防ぎ、下肢筋力の維持に役立ちます。
また、筋肉の収縮と弛緩による血流改善(筋ポンプ作用)も期待できるため、冷えやむくみの軽減にもつながります。
複数の臨床研究では、EMSトレーニングを8~12週間継続した高齢者で、歩行速度やバランス能力の改善が確認されています。これらの効果は、転倒予防や日常生活動作(ADL)の向上にも寄与します。


安全に使用するためのポイント


高齢者がEMSを使用する際は、次の点に注意することが大切です。


- 低い強度からスタートし、徐々に慣らす
- 1回20~30分程度を目安に、1日1~2回まで
- 心臓ペースメーカー装着者は使用を避ける
- 刺激部位に傷や皮膚炎がある場合は控える
- 入浴直後・就寝前の使用は避ける


無理のない範囲で、日常の生活リズムに組み込みやすい時間帯に行うのがおすすめです。


MedicaのEMSパッドで、やさしく確かな刺激を


メディカのEMSパッドシリーズは、肌へのやさしさと安定した通電効率を両立。長時間でも快適に使える仕様で、高齢者の安全な筋トレサポートにも最適です。