腰痛治療後の変化をセルフケアにつなげる方法

腰痛治療後の変化をセルフケアにつなげる方法

腰痛治療後の変化をセルフケアにつなげる方法


治療院で身体が動きやすくなっても、患者様が日常生活で何をすればよいか分からなければ、その経験を十分に生かすことはできません。


治療後の変化を患者様と共有し、自宅や職場でも実行できる小さな行動へつなげることが大切です。


治療直後の変化だけで終わらせない


腰痛治療後に、前屈や立ち上がりなどの動作が行いやすくなる場合があります。


しかし、治療室で確認できた変化が、そのまま日常生活でも続くとは限りません。帰宅後に長時間座る、重い荷物を持つ、家事や仕事で同じ姿勢を続けるなど、生活環境によって身体への負担は変わります。


そこで、治療後には「先ほどと比べて何が変わったか」を患者様と確認し、その変化を日常生活のどの場面へつなげるかを考えます。治療を受けたという事実だけでなく、患者様が身体の変化を理解することが重要です。


PROTECで得られた情報を整理する


PROTECは、身体を支持し、腰部にかかる上半身の重さを軽減した環境で運動を行える腰痛治療器です。


使用中には、次のような点を観察します。


* どの方向へ動くときに不安があるか
* どの動作で痛みや違和感が生じるか
* 上半身の重さを軽減すると動きが変わるか
* 呼吸を続けながら動けているか
* 肩や脚に必要以上の力が入っていないか
* 使用前後で動作の滑らかさが変化したか


こうした情報は、治療後に患者様へ伝えるセルフケアを考える材料になります。前方向へ動く際の不安が軽減した場合は、日常生活の中で安全に行える前屈動作や股関節を使う動作へつなげます。


セルフケアは一つか二つに絞る


治療後に多くの運動や注意点を伝えると、患者様がすべてを覚えられず、結果として何も実行されないことがあります。


その日の反応から、優先度の高い内容を一つか二つに絞ることが現実的です。例えば、「朝起きた後に短時間行う動作」「仕事の休憩時に椅子から立つ」「入浴前に無理のない範囲で身体を動かす」など、具体的な行動として伝えます。


単に「運動してください」と伝えるのではなく、いつ、どこで、どの程度行うかを決めると実行しやすくなります。


回数よりも実行する場面を決める


「一日10回行ってください」と伝えても、患者様の生活の中で実施するきっかけがなければ忘れやすくなります。


そこで、すでにある生活習慣と組み合わせます。


* 朝食を食べた後
* 歯を磨いた後
* 仕事の休憩時間
* 帰宅して着替えた後
* 入浴前
* 就寝前


このように実行する場面を決めることで、新しい行動を生活に取り入れやすくなります。ただし、朝に症状が強い患者様へ起床直後の運動を一律に勧めるのではなく、本人の状態に合わせて時間や内容を調整する必要があります。


患者様の生活に合わせて一緒に決める


治療者が適切だと考えるセルフケアでも、患者様の生活に合わなければ継続は難しくなります。


仕事、家事、育児、介護、通勤など、一日の過ごし方を確認して内容を決めます。床に寝て行う運動が難しい患者様には、椅子に座った状態や立った状態でできる方法を検討します。


まとまった時間を確保できない患者様であれば、一回の時間を短くし、生活の中で無理なく行える内容にします。セルフケアを押しつけるのではなく、「これならできそうですか」と患者様の意見を聞くことも大切です。


中止する目安も伝える


セルフケアでは、実施方法だけでなく、どのような状態になったら中止するかも説明します。


痛みやしびれが強くなった、新しい症状が現れた、運動後も違和感が長く続くといった場合は、無理に継続しないよう伝えます。患者様によって病歴や身体の状態は異なるため、具体的な運動内容や実施量は、医療従事者が個別に判断する必要があります。


「痛くても続ける」「回数を必ず守る」といった考えにならないよう、体調に合わせて調整することを説明します。


次回来院時に振り返る


次回来院時には、セルフケアを行えたかどうかだけでなく、実行したときの身体の反応を確認します。


行えなかった場合も、患者様を責める必要はありません。時間がなかった、方法を忘れた、行うと不安を感じたなど、実行できなかった理由を聞きます。その理由に合わせて、内容や回数、実施する場面を見直します。


セルフケアの目的は、決められた運動をこなすことではありません。患者様が自分の身体の状態に気づき、安全に身体を動かす習慣をつくることです。


まとめ


株式会社メディカでは、PROTECを単独で使用する機器としてではなく、問診、動作観察、運動、セルフケアをつなぐ腰痛治療の選択肢としてご提案しています。導入や院内での活用について、お気軽にご相談ください。